02-実践~運動会に向けての語り~
運動会に向けての騎馬戦の練習後,複数の児童から次のような訴えがあった。
- 騎馬戦で負けた時に相手チームの子が嫌味みたいに喜んできました。それがどうしても許せませんでした。やられたから,自分たちも勝った時は同じようにやりかえしていいですか?
まず,短い時間でしっかりと話を聞き,事実を確認した。
嫌な思いをしたし,悔しかった気持ちを吐き出させたうえで,次のように話した。
- 負けた時はくやしかったよね。反対に勝った時はうれしくて喜んじゃう気持ちもわかるよね。
- でも,相手に嫌な思いをさせちゃうような喜び方は嫌だよね。
- クラスのみんなのためにも話をしていいかな?
これはチャンスだと思い,児童の了解を得て,学級全体で次のように話した。
- 今日の運動会予行練習では,騎馬戦がありますね。
- 予行練習でも,最高学年としてカッコイイ姿をみせてほしい。
- そのために,大事にしてほしいことが二つ。
- 一つ目は,一生懸命戦ってほしいということ。
- 一生懸命戦う姿は人を感動させます。
- 先生は一生懸命頑張るあなたたちが大好きです。
- 二つ目は,戦う相手に敬意をもってほしいということ。
- 一生懸命戦って勝ったら,うれしいよね。
- その気持ちは分かるね。
- 反対に,負けてしまったら,悔しい気持ちも分かるよね。
- じゃあ,こんな喜び方をされたらどうだろう?
- 「いえぇぇぇぇーーーーーーー!!!!!!」(嫌味っぽく)
- (子ども爆笑)
- どうでした?
- (嫌でした)
- ですよね。
- 嫌ですよね。なんでもやり過ぎはよくありません。
- 相手がいるから戦えます。
- 相手がいなければ戦うことはできません。
- だから,相手が嫌な気持ちにならないように,
- 相手に敬意をもって一生懸命戦ってください。
- そして,ステキな運動会にしましょう。
嫌な気持ちを訴えてきた児童らは,うなずきながら真剣に聞いていた。
もちろん他の児童も,真剣に聞いていた。
その後の予行練習では,騎馬戦で一生懸命戦う姿が見られた。
もちろん相手に敬意をもって。
終わった後,すっきりした顔をしていた。
ほんとにかっこよかったよ。
ありがとう。
私はまだまだ未熟です。だから,どんどん教えてください。
叱咤激励どんとこいっ!!
よろしくお願いします(^_-)-☆